本の概要
この本は執筆家の四角大輔さんが、人生において「捨てる」ことの大切さを書いた一冊です。
特に20代の頃は社会に出たばかりで多くのモノや人間関係、価値観などを集めてしまいがちですが、それでは何が大事なのか分からなくなってしまう。
そして現実や常識に縛られて身動きが取れなくなり、夢を失ってしまう。
そうではなく自分にとって本当に必要なモノだけを残し、それ以外は思い切って捨てることで、本当にやりたいことが見え、自分らしさを取り戻すことができる。
そんなことを教えてくれる本です。
本の内容は
- 物とお金
- ワークスタイル
- メンテナンス
- 人間関係
- ライフスタイル
の5つのテーマに沿って、全50個の20代で捨てるべきことについて解説しています。
その中から自分の考え方に合った項目に取り組むと良いでしょう。
終始バッサリとした書きっぷりなので人を選ぶかもしれませんが、逆に言えばそれだけ強く四角さんのメッセージが伝わってきます。
また、電子書籍版には四角さんのスペシャルトークイベントの内容がおまけで付いています。
こちらもかなり読みごたえがあるので、ぜひ電子書籍版を購入することをオススメします。
この本の中で印象深かった点
”生活レベルの向上”という発想を捨てる
四角さんはこの本の中で「ミニマム・ライフコスト」、つまり一年間最低限の生活をするために自分はいくらお金が必要なのか把握しておくことを推奨しています。
それさえ把握できていれば、
- 収入の増減に対する不安が減る
- 何かを失うことへの漠然とした恐怖が減る
つまり、自分が挑戦する時にどこまでなら攻めても大丈夫なのかが具体的に分かり、挑戦への一歩を踏み出しやすくなるとのことです。
この考え方は非常に参考になると私は思いました。
私たちは何かに挑戦しようとする時、何となく不安で、何となく失うのが怖くて、結局挑戦をためらうことが多いです。
この「何となく」の部分を具体的にお金で数値化し、目に見えるようにすることは、挑戦への不安を消す上で非常に役に立ちそうだと感じました。
ゴールデンウィークを捨てる
本書の中では「ゴールデンウィークを捨てる」ことについても書かれています。
これはつまり何かというと、「休みを他人とずらそう」ということです。
世の中の多くの人の休みが集中する、ゴールデンウィークを含む長期休暇に旅行やレジャーに行くのは、渋滞や行列といった労力に対する楽しみが見合っていない。
そうではなく、普通の平日に連続した休みを取って土日とつなげ、自分だけの大型連休を取った方がずっと有意義である、ということです。
これは私も長年同じことを感じてきました。
みんなが休みの土日に行楽地に行っても人を見に行くようなものであって、ただただ大変なだけではないか。
土日だけではなくできるだけ平日に休みを取り、「休日の平準化」をした方が休みの満足度が上がるのではないか。
という私の考えを肯定して、背中を押してもらえたような気がして嬉しかったです。
もちろん人によって、仕事の種類によっては平日に自分の意思で休みを取るなんて無茶だという場合もあるでしょう。
それでも、何とか工夫して自分だけの連休を作ることの価値は果てしなく大きいと私は思っています。
ライバル心を捨てる
ライバル心を持つことをやめよう、ということについてもこの本では触れられています。
誰かに認められたいがために、他人との勝ち負けに執着するのはカッコ悪い。
他人の目や評価を気にして見栄を張るよりも、自分の好きなことに没頭している方がいいというのが四角さんの主張です。
中でも私は、
生き方においては、自己満足をめざしたヤツが最強だ。
自分を楽しませることさえできていれば、まわりにすばらしい仲間が集まってくるようになっているんだ。
という文章が強く印象に残りました。
若い頃はどうしても周囲の人との競争を意識して振り回されてしまいがちです。
だからこそ、いかに自分がやりたいことに集中するかが大事になってくるのだろうなと思いました。
「あれもこれも」を捨てる
優先順位を付けることの大切さに関しても書かれています。
あれもこれもと手を出してしまうと、自分が今何をすべきか分からなくなる。
自分はどうしたいのか、そのためには何をすればよいかをよく考える。
そこから導かれた一つの行動に全力を尽くすべきだ、という主張です。
四角さんは「ニュージーランドの湖畔に暮らしたい」という心の声を優先順位のトップに置き、それを叶えるために15年間行動してきました。
そしてその夢を叶えた人だからこそ、この「あれもこれもを捨てる」という主張には非常に説得力があります。
私自身、自分が一番何をしたいのかをまだ絞り込めてはいませんが、自分の中の優先順位を徐々にでいいから決めていきたいなと感じました。
まとめ
今回の記事では、【自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと】の本を紹介しました。
世の中の多くの人がもっと自由に、自分らしく生きる上でのヒントがたくさん詰まっている本です。
20代だけに限らず、10代や30代、40代の人が読んでも非常に有意義な一冊だと思います。
ぜひ多くの人に読んでみてほしいです!