今回の記事では、HSPの人の悩みでよく挙げられる「失敗が怖い」ことへの私なりの対策を紹介します。
それは「リスクの限りなく低い挑戦を選び、たくさんこなす」です。
この一文ではまだよく分からないと思いますので、当記事の中で詳しい解説をしていきます。
失敗が怖いことに対する非HSP向けの対策とも、HSPに関する本などで書かれている対策とも違う私オリジナルの内容ですので、ぜひご一読ください。
HSPは失敗を強く恐れる人が多い
HSPの人は一般的に、失敗を過剰なほどに恐れる傾向があるようです。
これは、HSPの人があらゆる刺激に敏感で物事を深く考える性質を持つため、ありとあらゆる不確定要素やリスクを目ざとく察知し、強い不安を感じてしまうからです。
また、失敗して他人に注意されたり怒られたりした経験が強く脳裏に焼き付いていて、トラウマになってしまっているのも一つの理由です。
HSPである私自身も昔から失敗を非常に怖がる人間で、物事に積極的に挑戦することが苦手でした。
そんな自分を恥だとさえ思っていました。
ですが、その理由が自分がHSPだからであると知って以降、「失敗が怖い」という感情にHSPとしてどう対処すれば良いかを考えるようになりました。
世間一般の考えは「とにかくやってみる」
失敗が怖いという悩みに対して、世の中には様々なアドバイスや解決策が溢れています。
その代表的なものは以下の通りです。
- まずはとにかくやってみる
- クヨクヨ悩む前に行動する
- 失敗しても怒られるだけ
- 失敗しても死ぬわけじゃないから大丈夫
- なんだかんだで本当に失敗することは少ない
これらは非HSPの感覚に基づいた、精神論的なアドバイスだと言えます。
失敗しても死なない、実際に失敗することは少ない、そんなことは百も承知です。
それが分かっていても、どうしても失敗が怖くて仕方がないのがHSPなのですから、そんな精神論的なアドバイスは役に立ちません。
また、これらのアドバイスに従ってHSPの人が強引に挑戦した場合、「怖い」という感情を無理やり抑え込んで我慢することになります。
そのため結果が成功であれ失敗であれ、とてつもなく精神的に消耗して疲れ果ててしまいます。
そんな状態では「また次の挑戦をしよう」という意欲はもう湧き出てこないでしょう。
「とにかくやってみる」という方針はHSPには合わない、というのが私の考えです。
「徹底的に計画してリスクを洗い出す」のもイマイチ
一方、別の解決策として「挑戦する前に徹底的にリスクを洗い出す」というものがあります。
未知のことやよく分からないことに対して人間は不安や恐怖を感じます。
なので、何か物事に挑戦する前にあらかじめ
- その挑戦にどんなリスクがあるか
- どんな失敗のパターンがあるか
- それぞれの失敗にどんな予防や対処ができるか
- 想定しうる最悪の結果は何か
- その最悪の結果が起こる可能性はどの程度か
といったことを徹底的に洗い出し、対処法を前もって考えておけば失敗に対する不安や恐怖を減らせるというものです。
この対処法は確かに一理あるとは思います。
ただ、このリスクの洗い出しをやってしまうと、HSPの人はリスクを一つ一つ考えているうちに不安が過剰に高まってしまいます。
その結果、余計に失敗が怖くなって挑戦することができなくなるでしょう。
またHSPの人はどんなに徹底してリスクへの対策を考えたとしても、少しでも失敗する可能性があるのなら、そして失敗した時に少なからずダメージがあるのなら、どうやっても不安を消せません。
そのため、失敗が怖いことに対する「徹底的に計画してリスクを洗い出す」という対処法も、HSPの人にとってはイマイチだと私は考えています。
HSPは超低リスクの挑戦をたくさんやろう
では、HSPの人は「失敗が怖い」という感情にどう対処すれば良いのか?
私は、不安の強いHSPが
「それなりにリスクのある挑戦をする時、失敗が怖くならない方法」
を考えるという方向性自体がそもそも間違っていると思います。
つまり、HSPの人は何に挑戦するかをよく考えて選ぶ。
超低リスクの挑戦を選んで実行すれば、仮に失敗しても失うものが何もなく、失敗に対する不安も限りなく少ない。
そもそも「失敗が怖くならないようにする」なんてことを考えなくてよくなるのです。
こんなことを書いていると「消極的すぎる」「後ろ向きな考えだ」と批判する人もいるかもしれません。
でも、何か大きな挑戦に対して失敗を怖がりいつまでも行動できないでいるよりは、超低リスクの物事にいくつも挑戦した方がずっと時間を有意義に使えると思います。
さらに、自分自身の成長にもつながるでしょう。
超低リスクの挑戦とはどんなものか
となると、超低リスクの挑戦には一体どんなものがあるのか?という疑問が出てきます。
仕事であれば、もし自分が失敗したり急に休んでしまってもそこまで影響のない職業に就くというのがあると思います。
例えば、
- 事務職
- 企画職
- 研究職
などです。
逆に不特定多数の人に影響したり、人命に直結する
- 電車の運転士
- 飛行機のパイロット
- 医師
- 消防士
- 救急隊員
などは万が一自分が失敗した時のリスクが非常に大きく、HSPには向かないでしょう。
ちなみに私は職場の若手を集めて自主的な勉強会を定期的に開催しているのですが、仮にうまくいかなかったとしても特に失うものがないため、これも超低リスクの挑戦の一種だと言えます。
プライベートであれば、お金がかからず他人とあまり関わらない趣味にチャレンジしてみるのが良いと思います。
ブログは特にオススメです。
基本的にお金がかかるのはサーバー代だけですし、やっぱり自分には向かないと思えばいつでも辞められるので、ほぼリスクがありません。
私は作曲(DTM)も最近やり始めたのですが、これもお金がかかるのは作曲ソフト(フリーソフトなら無料)だけですし、一人で完結できるので超低リスクです。
ブログも作曲も、面倒な人間関係のリスクがないという面でもHSPの人に合っていると思います。
一方、例えばバイクが趣味であれば1台買うのに数十万円の費用がかかるので、仮に自分には合わなかったとしてもおいそれとは辞めることができず、ある程度お金のリスクがあると言えます。
またサッカーや野球などの集団スポーツやバンド活動は色々な人と一緒に行うため、人間関係に問題が生じるリスクがあります。
あくまでこれらは私一個人の意見ではありますが、自分にとっての超低リスクの挑戦を選ぶ上での参考にしてみてください。
まとめ
以上、今回の記事ではHSPの人によくある「失敗が怖い」ことへの私なりの対策
「リスクの限りなく低い挑戦を選び、たくさんこなす」について解説しました。
他の記事でも述べていますが、HSPの人は様々な悩みに対して常識とは異なる対策で臨むべきです。
それは失敗が怖いという悩みの場合も同じです。
失敗が怖いなら、失敗してもダメージがほぼゼロの、何も失うものがない挑戦をする。
それがHSPの人にとっての最適解だと私は考えています。
皆さんもぜひ取り入れてみてください!