本の概要
この本は、内向型プロデューサーのカミノユウキさんが
『内向型の人々が自信を持ち、強みを活かして楽しく生きる」
ための知識やノウハウを詰め込んだ本です。
世の中の多くの自己啓発本は外向型の人向けに書かれているものが多く、内向型の人は直接参考にできないことが多いです。
それに対して、この本は内向型の人をピンポイントでターゲットとし、内向型の人が自分らしく生きていく上で役に立つ実用的な情報がたくさん盛り込まれています。
具体的には、内向型の人の
- 特徴や性質に関する解説
- 働きやすくなるための方法
- 良好な人間関係を築く方法
- 内向型を強みにする方法
- 内向型を受け入れる方法
について詳しく記載されており、内向型の人にとって非常にためになるでしょう。
また、これまで出版されていた内向型に関する本は海外の人や学者が書いたものが多く、カミノさんという一般の日本人目線で書かれた本という面でも意義のある一冊です。
この本の中で印象深かった点
時間を細分化せず、仕事を細分化する
内向型の人は仕事にとりかかる前に色々なことを考えてしまうので、集中するまでの立ち上がりに時間がかかるという弱点があります。
その対策としてカミノさんは「仕事の細分化」を紹介しています。
とはいえ、仕事を「時間で細分化」してしまうと内向型の人が苦手なマルチタスクになってしまい好ましくないので、あくまで「タスクに細分化する」ということです。
仕事をごく単純なタスクにまで細分化してしまえば、仕事にとりかかる前にあれこれ悩む必要はなくなります。
また、あいまいで漠然とした仕事に対して内向型の人は不安を感じやすいですが、一つ一つのタスクに細分化することで今やるべきことが明確になります。
そうすることで、仕事に対する不安を大きく軽減することができます。
この考え方は私も「なるほど!」と感じるとともに、仕事をする上で大変参考になると思いました。
相手も内向型とは限らない
内向型の人は「外向型がスタンダードだから外向的に振る舞わないと」と感じている場合が多いです。
でもその一方でなぜか、他人も自分と同じような内向的感覚を持っていると思い込んでいる、とカミノさんは指摘しています。
確かに私も知らず知らずのうちに、相手が「自分と同じくらい敏感だろう」という想定で、話しかけるタイミングを伺ったりしています。
でも世の中は外向型の人の方が多いので、そこまで慎重に考えすぎる必要はないのかもしれません。
私も相手のタイプを見て、場合によってはあまり気を遣わずに接するなど、コミュニケーションの仕方を使い分けていきたいと感じました。
深い話を楽しむために、理由や過去のことを質問する
内向型の人は雑談や社交辞令のような浅い話に興味が持てず深い話を好むため、コミュニケーションに苦手意識がある場合が多いです。
そんな内向型の人が会話を楽しむための方法として、カミノさんは
「思い切って相手の本音に切り込むような深い会話をする」
ことを勧めています。
身の入らない社交辞令で場の空気を悪くするくらいなら、思い切って内向型が得意とする会話をしてしまった方が良い、という考えです。
では、どうすれば相手の本音に迫れるのかという疑問が出てきますが、カミノさんの答えは
「WhatではなくWhyで理由を聞く」
でした。これはつまり
・理由を尋ねる質問をする
↓
・理由には相手の過去や価値観など、本音に関わる深い情報が含まれている
↓
・内向型が好む深い話ができる
ということです。
この考え方は私にとって目から鱗のアイデアであり、日常のコミュニケーションにぜひ積極的に取り入れたいと感じました。
どんな仕事も内向型向きにできる
内向型の人はよく「内向型に向いた仕事は何か」と知りたがりますが、そんな仕事はないというのがカミノさんの答えです。
これは決して内向型がそもそも仕事に向かないということではありません。
どんな仕事であってもやり方次第で内向型向きにも不向きにもなりうるということです。
例えば一般的に内向型には向かないイメージのある営業職でも、口下手な内向型なりの真摯な対応でお客さんとの信頼関係を構築し、成功できた例が紹介されています。
職業名で判断して自分の可能性を狭めずに、仕事のやり方を工夫することで自分の強みを活かしてほしい、というカミノさんからのエールを感じます。
この「どんな仕事でもやり方次第で内向型向きにできる」というのは私も同意見です。
安易に「内向型向きの仕事は何か」と答えを教えてもらおうとするのではなく、「どうすればこの仕事で内向型の性質を活かせるか」と、主体的に考え工夫する姿勢を大切にしたいと感じました。
まとめ
今回の記事では、【内向型人間だからうまくいく】の本を紹介しました。
内向型の強みや自分らしさを活かすための実用的な知識がぎっしり詰まった一冊です。
内向型の人はぜひ一度読んでみると良いと思います!