本の概要
この本は、【「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本】の著者である武田友紀さんの2冊目の著作です。
1冊目の「繊細さんの本」ではHSPという気質に関する全般的な解説がなされていました。
それに対してこの本では焦点を絞って、HSPの人が自分のままでのびのびと生きるためにはどんな道のりを通るのか、どうすれば良いのか、について書かれています。
具体的には、HSPの人が自分らしく生きようとすると
- 環境への適応によって行き詰まりが起こる
- 心を守り、本来の自分を育てる
- 自分のままで、人や社会に関わる
の3段階を通ることになり、その詳細なプロセスについて解説されています。
さらに、HSPの人が自分らしく生きようと進んでいく中で遭遇する困難を乗り越えるための様々なアドバイスが載っています。
「繊細さんの本」よりも的を絞って深く掘り下げた内容なので、まず最初に「繊細さんの本」を読んだ後でこの本を読むと良いと思います。
この本の中で印象深かった点
自分の人生の流れと一致している
私自身、2、3年前に自分がHSPであることを知ってから、今後の人生をどう生きていこうかずっと悩み続けています。
世間一般の価値観と自分の考えが全く合わないことに気付き、
では自分にとってどんな生き方が幸せなのかとひたすら己と向き合い、
自分なりの軸・芯や価値観を確立させ、
変な人だと思われても構わないから周りの意見に流されずに、
自分らしく本心を大切にして生きていく。
そんな戦いを続けている真っ只中です。
この本に書いてあった、HSPの人が自分らしく生きようとすると通ることになるステップは、まさに今の私の人生の流れと一致していました。
まるで予言されていたかのようで恐ろしいほどです。
それと共に、今の私の葛藤や苦悩といったものは決して無駄ではなく、とても大きな意味のあることなのだと、背中を押してもらえたような感じがしました。
一時的に怒りっぽくなる
自分らしく生きようとした結果として自分が育ってくると、一時的に怒りっぽくなるとこの本には書かれています。
これは私も自覚があり、自分がHSPだと知ってから前よりも怒りっぽくなったと感じつつ、なぜなのか理由がよく分からずにいました。
その理由は、
①本来の自分が育ってきて本音の思いが芽生えてくると、これまで我慢できていたことが我慢できなくなるから
②嫌なことがあった時に「全部自分が悪い」と信じ込む力が弱まり、自分以外の原因を冷静に見れるようになったから
の2点だとこの本では説明されていました。
つまり怒りっぽくなったというよりは、今まで押さえつけていた、見ないようにしていた「怒りの感情」が戻ってきたのだと言えます。
この本を読んで、本来の自分を取り戻しつつあるから怒りっぽくなっているのだな、と納得・安心することができました。
自分を取り戻す過程で怒りの感情が戻ってくる…、この発想は目から鱗でした。
人間関係が入れ替わる
自分を守り育てていると、人間関係の入れ替わりが起こるともこの本には書いてあります。
自分自身が変化してこれまで被ってきた殻が壊れてれくると、
①これまで違和感を感じながらも付き合っていた人と合わなくなる
②殻を被った状態の自分を好きだった人が離れていく
ということです。
私自身もHSPなりに自分らしく生きようともがき苦しむ中で、このことを実感しています。
今まで「あまり合わないな」と感じつつも付き合いを続けてきた昔からの知り合いと、連絡を取り合うのが苦痛になってきました。
そんな状況になり、周りの人がみんな離れていってしまうのではと不安を抱いたり、苦痛に感じるようになった相手への罪悪感を感じることが多かったです。
ですが、この本には
・本来の自分を大切に思っていた人は残る
・これから新しい出会いもある
・相性が合わなくなったのは自分だけの責任ではない
などと温かいメッセージが書かれており、人間関係の入れ替わりは決して悪いことではないのだと勇気をもらうことができました。
まとめ
今回の記事では【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】の本を紹介しました。
最近自分がHSPだと気付いて、これからどんな人生を歩んでいこうかと悩んでいる人にピッタリの本です。
HSPの人が自分らしく生きていく上での様々なアドバイスが書かれていますので、ぜひ読んでみてください!